2008年04月30日

遅咲きの夢、スペイン留学

スペインから帰国し、早くも1ヶ月が過ぎた。
帰ってきてからも、ブログを整理して、記念にこのページを本にでもしようかなどと考えてはいるのだが、なかなか手が進まずこの有様。変に几帳面な性格はこういう時に困る。

それでも今日は久しぶりに何か載せてみようという気になった。
とりあえず大学の同窓会誌に頼まれて寄稿した文章を上げてみる。留学から帰ってきたら、頼まれなくても一度自分のまとめとして書いておきたかったものだ。ただ、この1年間を振り返るのに制限であった900字はあまりにも少なかったが。

あれもこれも書きたい!という思いが自分に起こったとき、「あっ、留学は成功だったな」と思えた。
数え切れないほどの経験がそう思わせたのだった。


―――よし、スペインへ行こう。
幼い頃からの留学の夢を夢のままで終わらせたくない、と腰をようやく上げスペインの地を踏んだのは大学を卒業してから3度目の春であった。追い風になったのは「このままスペイン語をダメにしてたまるか」という自らの焦り。それまでずっと、友人が留学へ旅立っていくのを見送ってばかりだった自分にほとほと嫌気が差していた。

昨年の4月から8月末はマドリッド、今年3月中旬までの残りの半年間はバルセロナで過ごした。語学学校に昼過ぎまで通い、午後からはスペインの文化にどっぷり浸って暮らす日々。集中して勉強したお陰で、スペイン語文法の今までモヤモヤしていた部分がすっきり晴れた。1月からは学校を離れ、留学の集大成として選んだインターンシップを開始。語学関連を扱う会社で働いた。

貴重な経験もたくさんした。8月にガリシア地方を訪れた際は、サンティアゴ・デ・コンポステーラで偶然出逢った日本人キリスト教徒の参拝者一行に翌朝のミサのお誘いを頂いた。地下礼拝堂で、しかも聖ヤコブの棺を目の前にしてのミサ。一般参拝客は通常入ることができず、格子の向こうから眺めるようにしてしか見ることが出来ないのだが、特別に中に入ることを許された。キリスト教の文化に直に触れることのできる、またとない機会となった。マドリッドでは生け花教室にも参加した。長年マドリッドに在住する日本人の有志が集まって日本文化を伝えるべく、スペイン人相手に生け花を月1回教えている。地球の反対側にいても感じられた「日本」を嬉しく思った。

スペインにいながらにして世界中に友達ができたのも大きな宝物だ。大概は外国人やスペイン人の友達と一緒にいることが多く、特にスペイン人のグループとはサッカーの試合があるたびにお決まりのバルに集まり、ビールを飲みながらテレビを食い入るように見つめては地元のチームを応援した。スペインという国を知りたいなら、彼らと行動を共にすることに尽きる。例えば俗語を盗み聞きしては辞書でチェック。実際に自分も使ってみると「ixelはもうスペイン人だなぁ」と感心されもした。生活に近いところの「生きた」スペイン語を学べるのも、留学ならではの醍醐味である。

さて留学が終わり、私の長年の夢もようやくここで達成されたが、今はこの留学をどう生かそうかと考えている。忘れられないこの1年を生かすも殺すも自分次第、自分探しの旅はまだまだ続きそうである。
posted by ixel at 23:39| パリ ☁| Comment(3) | TrackBack(0) | memo/雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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